AO.の音楽と楽器とお仕事とたくさんの物欲。

神がかった物欲衝動と趣味のまま長年継続している音楽活動、音楽スタジオに関する気ままなブログ。と、ビジネス中心度読書感想文。音楽中心かもしれないし、突き動かす物欲衝動で様々なものをレビューとかしてみようと思います。

"創造の狂気"読了。本当のdisneyがここに。

創造の狂気 ウォルト・ディズニー

こんなに読むのに時間がかかった本は久しぶりです。
昨今、ディスニーのホスピタリティに学ぶことも多く、
aostapp.hatenablog.com

また、直近では偉大な創業者の足跡覆ってみたいという思いも募り
aostapp.hatenablog.com

梅田の紀伊国屋で書籍を物色していたら出会った本がこれでした。
梅田本店 | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店

600ページを超えるこの書籍を手にとったときは圧巻で途方にくれましたが、分厚いだけは十分にあり、とてものめり込みました。というか私にとっては愛読書となりました。周りの全員にオススメしたい。

概要

濃厚に詳細に記された、アンクル・ウォルト改めウォルト・ディズニーの伝記になっています。後書きにも記されていますがおそらく国内で流通している一般的な書籍の中でもっとも

詳細に

記された伝記と思われます。

幼少期のウォルト少年の喜びと苦悩、
青少年期の第一次世界大戦の経験、
アニメーションとの出会い、
いくつかの創業。
オズワルドを経て、
ミッキー、ドナルドダックを生み出し、
世界初の長編本格アニメ映画 白雪姫の誕生。
さらなる高みを目さす最中、
第二次世界大戦へ突入。
戦争映画にも大きく寄与。
アミューズメントパークの革命として
ディズニーランドを生み出す。
さらなる大構想として、
芸術家たちのための都市計画、
ディズニーワールド,
未来実験都市epcot構想。

それらのなかで、まさに狂気とも呼ぶレベルの創造へのこだわりが随所に見られます。圧倒的な才能とこだわりを持ったウォルトは神格化され、その分、周りとの距離も自然とあく、いわば孤独な天才だったことがよくわかります。

感想

まず思ったことは。

ウォルトもジョブズも似てる

と思ったことです。iphonemacも持ってるんですが、ジョブズの本は読んだことないんです。ですがこの映画を見たことがありまして。


この映画のジョブズの印象とウォルトディズニーは本当によく似ています。
実現すべきと推し進めた狂気と呼ぶべきこだわりと推進力。信じるものは自分のみ。大きく未来を構想して凡人が理解できない歩幅で進んで行く。

創造者と呼ばれる人たちは似たような人種なのだなぁと改めて感じさせられました。

そして、本伝記はかなり客観的に書かれていて、ディズニーの偉人伝ではなく、人でなしなところやたくさんの失敗を経験することも十分に記載されています。そんなじゃじゃ馬ディズニーと二人三脚で万年喧嘩をしながら連れ添ったのが他ならぬ兄、ロイ・ディズニーでした。
この関係こそが、ディズニーを成功に導いたのだなぁと改めて感じさせられます。

まぁつらつらと書きましたがディズニーのすごさを改めて知らされます。たった一代でここまで世界中の人々から愛された人が他にいただろうかと改めて思います。

そう言われてみれば、

ディズニーって世界で一番知られた人なのかもしれないですね。

いやはや、とてもとても面白い本でした。これは愛読書です。そして、ディズニーが最後に自ら監修した「メリーポピンズ」はもう一度見たくなりましたね。

気づき

変化

事業や会社のことなどを考えながら読みふける毎日でした。そんな中で変化の許容という観点で考えたらこんな考えが浮かびました。

ジョブズiphoneも、ディズニーのミッキーもその他の全ても、これまでの人類史の中においてはスズメの涙にも満たないほどのさざ波、小さな変化である。
その小さな変化さえ、我々にとっては革命の如し。
そうなってくると、今目の前で起きている変化など、実は変化でもなんでも無い。そのなんでもないつまらない変化のようなただの事象を拒否し、保守に全力をつくす精神。

私の周りにはまだそんな人がたくさんいて、なんだかなーと思うことがよくありますね。

最高品質、最高のこだわり

ウォルトは徹底した最高品質をこだわる人でした。神は細部に宿るの名のごとく、です。映画であれば影の細部まで。ディズニーランドでは植樹の位置をメートル単位で詳細指定。

ウォルトが制作するコンテンツが見積もり予算に収まることはなかったようです。そのような、桁外れなこだわりが全ての人の想像を数段上を捉え、全世界を圧倒的に驚かせてきました。

また、名作バンビの制作においては、鹿を解剖してまでその動きの全てを観察したそうです。まさに狂気。。。

これも身の回りのみんなに言いたいですが、ただただ見積もり予算に収まらないことがクリエイティブだと思うと大きな間違いでありますw見積もりができないことを正当化する奴らが多いので苦言を言いたいwまぁウォルトもそうなのかもしれませんがw

おまけ

みなさん、

エドガー アラン ポー

って人がいたの知ってます?サモハンキンポーじゃないですよ。あの江戸川乱歩はもちろんエドガーを元に名付けられたみたいです。

雑学です。いや、僕が不勉強なだけかw

創造の狂気 ウォルト・ディズニー

創造の狂気 ウォルト・ディズニー

スタジオがbluetooth再生に対応しました!

久しぶりにスタジオの話書きますよ!
ずっと倉庫に眠らせてて、まさに、文字通り宝の持ち腐れがあったんですがこの度対応しました。

まず積年の課題があったので聞いてください。

いつもスタジオに入った時、必ず利用するのがスマホ

音源の再生

なんですよ。これまでスタジオにはステレオピンジャックを用意していて、PAに近づいてスマホのイヤホンジャックとPAを接続することでこれが実現できました。いや、意外かもしれませんが、これ自体をできないスタジオが結構多くて不便を感じていたのでまずは満足してたんです。

問題発生

日本はiphone 人口がとても多いのご存知ですよね?
xera.jp
日本では70%に迫る勢いでiphone userです。僕のバンドメンバーも83%がiphoneです。そして、最近私の周りで2年縛りを終えた人間たちが出始めました。これが引き起こした問題は深刻です。

イヤホンジャックないし。


イヤホンジャックがないだって・・・?そんなバカな。世の音楽をどのように聞くのだ。。。あぁ、なるほど最近噂の「耳からうどん」現象はまさにこの象徴なのですね。

これは困りました。スタジオユーザ様みなさまは手元の音源を再生できなくて困るわけです。スマホのスピーカーで再生してマイクを通してモニターするという面倒なお話になってきているんです。

  • そうか、スタジオPA自体がbluetooth接続に対応すればいいかもしれない
  • そういやレシーバーがどこかに眠ってたな



ごそごそごそごそ。。。

f:id:aostapp:20180530110626j:plain


やってみました。わかりにくいですが黒四角のブツがレシーバーですね。
Logicool ロジクール iPhone7etc.スマホに対応 Bluetooth ミュージックレシーバー BB200 オーディオ アダプター 【2年補償】

昨今の電子機器は基本搭載しているbluetoothなんですが、実はこのレシーバー1つ用意することで、これまでの機器をbluetooth化することができます。いやぁこれは便利ですね。

余談

シンプルなミキサーだったので口数を増やしがてら、倉庫に眠ってたミニミキサーを増設。接続選択肢が大幅に増加して柔軟性は飛躍的に増加した一方、ボリューム相当するつまみが多すぎて、調整が難しいですね。多重増幅できな危険がすこしありますw



"生き方"読了。これを肯定的に読めるか?

生き方―人間として一番大切なこと

説明不要の稲盛さん。稲盛和夫さんの数々の書籍の中でも、多くの方に読まれていることで有名な

生き方

です。

稲盛さんといえば、

等のキーワードが出てきます。また、関西在住の私は京セラ関連企業経験者とお話しすることも多々ありました。その中で正直よくきくのは。。。

とても個性的
宗教的
でた!稲盛

等のキーワードが聞きます。これらの言葉、正直、あまりいい印象を与えないんです。しかし、国内で120万部という異例の発行部数を誇る当書籍。何かのTV番組のジャンル別ランキングでも経営者が読む本は断トツで稲盛さんの本です。

ということで、事前情報としては賛否両論の当書籍に手を伸ばしました。

概要

この本には稲盛和夫を、そうたらしめる生き方、理念とも呼ぶべきこと、常日頃考えていることがつづられています。人間として、社会人として、経営者としてのスタンスが記されています。そしてその考え方が仏教というフィルターを通して、よりそれが具体化されています。その中で様々ケーススタディを交えてながら

  • 正しくまっとうに生きること
  • 全力で取り組むということ

ということが語られます。重要なことは、人は悟りを開いたり、徳を高めるために何か特別な修行などをすることが大事なのではなく、それをビジネス、経済社会のなかでも存分に体験しながら人間を高めていくと都ができるのだということがまさに体現されています。

そして、人そのものを磨き、生を受けた自分を精錬し来世につないでいく。
人生の後半に入られた稲盛さんの血肉の通ったまさに信念が言語化されています。

感想

以前下記書籍らを読んでから、私は仏教や哲学に興味を持ちました。
aostapp.hatenablog.com

それまでは経営論やリーダシップ論、接客、効率化、等々の書籍を読み漁ることが多かったんですが、この本を読んで少し変わりました。そして改めて「生き方」を読んでまた変わった気がします。

まず、これまで読んでた数々の書籍はとても素晴らしい書籍で実践的なんですが、それは「戦術論」だということに気づかされました。要は

どこに行くか

じゃなくて

どうやって行くか

な本だということです。

これを気付くとまず考えさせられるのは

どこに行く?

ということです。

個人として、子を持つ親として、たくさんの部下を持つ上司として、1社会人として、人間として。
私はどこに向かうのだろう、ということを考えなくてはならないと、強くメッセージを受けました。

その中で本書籍は人の生き方、生きる意味、それらを稲盛さんらしい言葉で自信をもって語られています。

気づき

人格=先天性.性格+後天性.哲学

上手いこと言うなぁというところが一つ。そして、哲学は学び高めていくものだということを改めて実感。
そして、それが人間形成において非常に重要であることが終始語られています。昨今の哲学、道徳などの教育の希薄化も懸念される記載がありましたね。

働くことを必要悪だと捉える風潮

欧米、特に欧州圏の成熟した文化圏と我が国を比較し、勤務時間のみにフォーカスを当てて、長時間労働の改善の流れからおっしゃる通り働くことが必要悪。
つい数年前まで、わしもそのように考えていました。オンとオフをしっかり割り切って、プライベートな時間の充実を図るとか。本書はそこに異を唱えています。
これが本ブログの掲題「肯定的に読めるか」と皆さんに問いかけたい次第です。

著者は働くことを通じて、人格形成、人を高めていくということを明言されています。働くことはお金の為、生活の為の必要悪ではないということです。この根源は、「利他の心」があります。世のため人の為というところを、働くことを通じて実現していく。

ここに私は非常に共感します。過度に労働時間や賃金のみにフォーカスをあてた浅い考え方の世間には非常に違和感を感じます。心身の健康は第一にする必要がありますが、利他の為の飽くなき探求、はたから見たら心配されるくらいの努力は、それを乗り越えてその人の人間性に必ず良い結果をもたらします。

後半では以下のような記述もありました。いやぁ上手く表現されるなぁと思いますね。。。

現代は、仕事とは時間を提供して報酬を得る手段
つまり、楽して大きなお金を、時給を上げることにインセンティブが働いてしまう

このような趣旨の言葉も話されていましたね。

熱狂なくして目標達成なし

楽観構想、悲観計画、楽観実行

これは有名な言葉ですね、いろんな人から聞くんですが稲盛さんの言葉だったことをしりました^^

情熱

仕事に情熱的で燃えていろ
正義たれ!
目の前の仕事にイタリアンたれ!

最後の言葉は僕のタダのゴロ遊びですすみません。。。
でも仕事に対して情熱的で興奮気味で、いるということは大事なんだと思います。

リーズナブル

まず言葉のお勉強をさせていただきました。
日本人の間違った理解として、

リーズナブル= お手頃、安い

という半ば常識的にもなったこの言葉の理解。
しかし見たらわかりますが

  • reason : 理由、道理、考える
  • able:できる

となると

  • reasonable:理解できる、納得できる

となるのが当たり前です。
私が怖いなと思ったのが日本人は

  • reasonable:理解できる、納得できる

  • リーズナブル:お手頃、安い

が同義ととらえてしまう。安いことが良いこと、納得できること。である。

あぁ、怖い!

こわくないですか?こんな考え方でいたら、いつまでたっても成熟した文化圏に移っていくことは困難です。残業時間を抑制してもブラック企業が増えるだけです。イライラ・・

あぁ、少し飛躍したカモですごめんなさい。。。

アメリカでは、物事の判断はリーズナブルかどうか、正当かどうか。これを人の目を気にせず自らの原理原則価値観(自己の美意識※)で判断するそうです。その分スピーディで、相対的なのかもしれません。
それはでもそうたらしめる理由もあって、

  • 日本は法律が成文法
  • アメリカは法律が判例

というところがあるみたいですね、少しここは探ってみたいところですね。

仏教観

筆者は65歳にて仏門をたたき、托鉢を経験され、大和という法明を取られているとのことでした。このことからも彼の宗教観が後半は色濃く出ており、このような稀代の名経営者も、自己に奢ることなく謙虚に生きていることをその経験からも改めて痛感します。日本人に根付く仏教間みたいなものがあるとは私も思いますので、概ね、非常に共感でき、勉強にもなりました。托鉢等はこれから見方が変わりましたね。
托鉢 - Wikipedia

ただ、そのようなところもあってか、書籍の後半は著者の宗教観が強く描写されます。非常に、宗教、仏教、哲学色の強い描写。
しかし、少々なんといいますか、、、

酔う

部分がありますね。エヴァンゲリオンみたいな。。。w

おまけ

※美意識
aostapp.hatenablog.com
こちらの書籍では美意識ということが語られているんですが、まぁ要はその美意識は当書籍の生き方の部分とつながる気もします。vision 理念的なところですね。

p.s.
このブログを書いてて初めて以下を知りました。。。

  • × 稲森
  • 〇 稲盛

人の名前間違えるのって失礼だよね、申し訳ありません。

生き方―人間として一番大切なこと

生き方―人間として一番大切なこと

"仕事は楽しいかね?2"読了。一生ものの上司部下の探し方

仕事は楽しいかね?2

まさに、一生ものの上司部下の探し方という邦題をつけたい気分でございます。

さて、仕事は楽しいかね?シリーズです。デイルドーデンの有名書籍ですね。1に続き、primereadingの恩恵にあやかりただ読みw。
1の読書感想文はこちら。

aostapp.hatenablog.com

こちら読破の頃から、この2は気になっていました。1であたかもめでたしめでたし的な部分があったのでどういう話かをね。

概要

ノリノリイケイケのハイテンション老人数々の有名企業のコンサル?だったか、何かを経験し、たくさんの経営者、著名人と有意義な人間関係を持つ、マックス・エルモア氏と私が繰り広げる、

一生ものの上司部下の探し方

の話です。本物の上司にならなければ本物部下はついてこない。本物の上司とはなんぞや。本物の部下とはなんぞよ。一生ものの上司部下を見つけたらどうする?などです。

感想

昨今のIT、ベンチャー分野においては日本でも当たり前かもしれませんが、積極的なヘッドハンティングの話もあり少々異国感が漂います。しかし、本質は非常に心打たれる内容です。それはその内容がとても

人の心

に触れてくる内容だからです。一生ものの上司部下。果たして私に何人いるだろうと思いました。そうそういないです。でも振り返ると、、、確かに私にもいるなあと嬉しくなる部分もあります。

・2つ上の先輩で、今でも困ったら必ず相談したい先輩がいます。
・これまで足掛け6年ほど、ずっと教えを得た足を向けられない上司がいます。
・私の成長に気づいてくれて、仲間に迎え入れてくれた上司がいます。
・当時、共に苦労を分かち合った上司から夢を語っていただき今の会社にいます。

4人いましたね。感謝する人は4人。さて、その中で本物の上司って人はどれくらいいるでしょうね。
また、本物の部下ってどれくらいいるかな。まともに部下を持ったのは今の会社だからグロいからやめとこうw

気づき

本物の部下とは

上司を管理から解放してくれる人材だと説かれています。

それめっちゃしっくりくる

そうなると、2017/9で解散した部署を持っていましたがそこにいたほぼ全員は本物の部下でしょうね。
後にも先にもそれ以外はないかなぁ。

他社に負けないXX

それは

普通で平均的で他と同じくらい

と言っていることになるという説明でした。いやぁ実に的を得ている表現です。本当に耳が痛い。給料や残業や福利厚生などというつまらないもので、世の中の企業とくらべるくらべないみたいな話なんて、正直つまらないんですよね。もちろん最低限は必要なんですが、普通の域を超えないですよね。

心温まる企業

レンズクラフターズの事例に私は感動がありました。
www.lenscrafters.com
発展途上の貧しい人々に視力を提供するというプロジェクトを進め、その中で1人の女性が初めてメガネに触れ放った言葉。

これは奇跡。
神様が手を触れてくださった。

そう呼ばれる仕事をすること。
そういう価値を世の中に提供すること。
それを推進するような上司がそこにいること。

ほっこりしましたです。

自分買いしたいと思わない仕事をなぜ他の人がしたいと思うのか

思うわけがないということです。一つの企業に勤めていると、これが面白い仕事、面白くない仕事などと切り分けてしまってることがあるかもしれません。その上でそれが機能別組織なんてものに染まり出した日にはもう目も当てられないかもしれません。上司はその仕事の本質的な面白みを可視化して四職に反映しないといけないのですね。

規則 <<< 基準

書籍の中では「規準」という漢字が使われてるんですがまぁそこはどっちでもいいです。どっちがなんなのかもよくわかりませんし。ただ、規則と比べると曖昧なものです。

規則 ルール、型にはまった手順、破られるために作られているもの
目標 ゴール、越えるべき線
基準 物事の判断のよりどころとなる標準、standard

P&Gの事例が書かれていて、

市場参入時にはその市場TOP製品に勝ってから

という基準であるということです。

基準はマインドに近い、企業宗教というと語弊があるかもしれませんが少しその領域があります。ただこれをしっかり浸透させた「企業基準」が生まれると
その基準は1000の会議に匹敵すると筆者が言ってます。

この言い回しもカッコいい!
千と千尋の神隠しよりは断然かっこいいです。

部下のスイッチを入れる方法

それは勇気を持って間違え、部下との議論に「負ける」ことが必要であると語っています。私はこれは非常に勇気がいることだと思います。

  • 上司は過ちを犯す人種であること
  • 上司はその過ちを認めることができる人種であること

を知らしめることが必要であるということです。

ぶっちゃけ、わざと間違える必要はないと思います。が、間違いは間違いとちゃんといい、謝り、再び共に問題に向かって共に戦う姿勢が重要です。ということです。

普段の私も仕事で意識するようにしていて少し嬉しいです。

(私にとって)本当の優れた部下の特徴

  • そこそこの出来に甘んじない
  • 上司が困っていたら頼まず助けに来てくれる
  • 自分に厳しいため上司からの叱責は不要。上司は褒めるのみ
  • 情報を明確にしてくれる。選択肢をきちんと示してくれる
  • 成し遂げたいGOALが一致している
  • 下や後ろを見ながら仕事をしなくていい。そこは部下がちゃんとやってる

言語化したって感じですかね。下の2つはめっちゃ共感する。

労働移動率(離職率)が低いことがいいことではない

私は転職を3回して4回の入社をしています。合併や出向を考えると7社目くらいでしょうか。ということで私は転職を非常にポジティブに捉えるんですが、企業運営上、労働移動率は離職率という表現がなされ、比較的ネガティブな印象があります。これはリソースの流動性を支える採用が必要ということと共に

日本の守り経営

ももちろんあるでしょう。否定とまでは言いませんが、押さえつけても出ていくものは出ていくと思いますしね。で本書籍では車内で適切な成果評価がなされ、ある意味優劣がはっきりし、企業の評価フィルターを継続して社内外にかけ続けるからこそ、離職も相まって必要な本当によい人材が残り続けるという考え方です。20%というとかなり多い印象ですが、昔の私の経験企業のように文句バーッカリいってるけど2〜3%みたいなのは不健康な気もしますね。

終身雇用に取って代わったもの

まさに今の日本が経験しているんですが

本来得たいもの 発見や喜びや挑戦
実際起きていること 崩壊への不安感、私利私欲や駆け引き

という表現があってそうだなぁと感じました。決して終身雇用に逆戻りすることが良いとは言っていませんが、制度だけ変えてもだけで、心やマインド、考え方を変えないとこのような意図しない方向に人々は動くのですよね。

だから、本当の上司部下が必要だ、という風にまとめられています。

部下にすべきこと

  • 解決策を求めて私のところに来るな
  • 選択肢を用意してこい

まぁこれは気づきでもなんでもないですね、当たり前のことです。改めて部下にちゃんと言わないと。。。

おまけ

チームだのコーチだの言っても、結局ほとんどは委員会や管理職が呼び名を変えただけの古臭い命令系統がそのまま残ってる

。゚(゚´Д`゚)゚。そのとおりじゃんー

"~なぜ「美意識」を鍛えるのか"読了。良し悪しの答えを自らの中にもて!

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)

昔、といっても9ヶ月ほど前ですが、羽田空港で確か航空機内に読む本を探しながらたどり着いた本です。(東京駅だったかな?どっちだけ?)
暇つぶしのジャケ買い、題名買いの本です。しかも9ヶ月前。
その後、この本はカバンの中に入りっぱなし、少し読んでは、違う本に目移りし、10冊以上に先を越されて。。。まぁ私に取っては少々曰く付きの本でした。

しかしここ9ヶ月で本を3〜40冊読んだ中でいわゆる私の読破力も上がってきたわけでありまして。無事この本も読破に至りました。

概要

論理的思考、数学的な考え方が「賢い」「エリート」と考えられている時代です。しかしそのような考え方の人材ばかりでは行き着く答えは1つであり、差別化を求められている時代ニーズにマッチしません。この論理的思考飽和時代こそ、直感や美意識など、論理では解決できない答えを持つ必要が出ていると本書は強く訴えます。

1章では、この美意識の部分を「アート」と呼び、それと反する形で存在する「サイエンス」(=論理、理性)、「クラフト」(=実績、ノウハウ)との共存が推奨されています。起業家が企業するときにまさに必要になる理念やビジョンは「アート」の領域であるということなどです。

2章では、自己実現欲求市場が膨らんできた現代にこそ、機能性、効率性に価値はないとうたいます。ないというかできて当然という見解で、実現すべきは差別化であるということです。

3章は、別の観点です。自己の中に美意識を持たない人間が至る問題と、昨今の技術進化のスピードの速さから巻き起こる問題定義です。具体的には、法整備の至っていない「グレーゾーン」で商売をする輩にたいして「美意識」がかけていると筆者は言っています。

4章は、脳科学の観点で、この美意識を司る脳分野に関する見解が示されます。

5章 オウムやユダヤ大虐殺に見られた、「良し悪しを考えられない人間」の至る末路。目の前のシステムを美意識、良し悪しの判断を行わず無批判に受け入れてしまう人材が侵す危険な部分が示されます。

6章 その美意識を外に持ってはいけない、中にも手という話と、マツダの美意識デザイン戦略の話が書かれています。これは本当に興味深い。

7章は これらを踏まえた美意識をどう鍛えようか

そんな流れになっています。

感想

まず、なぜ9ヶ月も読めなかったのか。

そこです。760円、255p程度の(と言ったら怒られそうですがw)本が本当に読むのに時間がかかりました。それはなぜか。。。それははっきり言ってですね。

文章が非常〜〜〜〜に読みにくい!

アートの重要性を歌いながら、文脈は非常にサイエンスなんです。論文やあるいは何かの複雑な問題を論理的に解いていくかのごとくの文章の言い回し。同じことなんども伝えてくる書き振り。なんというか。

論破される感じ

が非常にストレスを感じるわけです!はぁはぁ。。。

だから何が起きるかって?それは、、眠くなる、、なんですよ、、ふぁぁぁって。細かい字で同じことをなん度も買いてて進んだような戻ったような話で、横文字がたくさん出てきながらも参考文献がたく。。。zzz

です。

しかし重要な示唆がそこら中に溢れてる

システムエンジニア、プロジェクトマネージャとしてITの世界で論理的に思考をしながら過ごしてきました、論理で解決できない課題はないと。その中でたくさんの気づきがありました。

気づきの欄に書きましょかw

気づき

商品は自己実現欲求を満たさなければいけない

スターバックスMacBookを叩いている青年を見るとあぁ、そういう人だ。という風に見える。スターバックスapple もその人の「そういう人」実現に非常に重要な役割を果たしている。

これができない製品は淘汰されるということです。テクノロジーが進化してきた現代、発明はすぐコピーされ、機能性で比較なんてすぐできなくなる。そんな時代ではやはりこれしかない。そのためには、アップルが持つストーリーやこだわりが重要なのでしょうということです。ここはまさにアートでしょう。

ルール準拠じゃなく内発的な良し悪し判断ができないと

コンプガチャ問題、WELQ問題などをこの本ではこのように扱っています。「法整備未達領域での荒稼ぎビジネス」。少々過激な言い回しなのでドキドキするんですがまぁそうなのかもしれません。また現在こレが機能していないという事実から、法が後から抑制しにくるということが起きるのが今の時代です。

美意識に則って、後から見ても法的に問題がなさそうなこと、疑われないことをすべきなのではというメッセージにとらえます。

2017頃、数ある部下たちが判断に迷ったときに私はよくこのように伝えました。

選択肢がありなやむなら、
正しい方を選択しろ。

正義を選択しろ

それと同じだなぁと思います。自分の心の中に正義を持つ必要性、私はここ数年間そういう意識をするようになっていましたがこの本で後押しされた感じです。

システムの内部から変えていかなければならない

システムの外側から文句を言い、そのシステムのリプレースをしたところで結局のところまた問題がはらむだけだと筆者は言っています。また、システムの外側から文句だけをいう部分は全くよろしくないと言っているんですが、この具体的な事例がなんなんだと言えば

だと言います。これらを実施してきた人間が果たして今どれだけ改革をしているのだ、今となってはシステムのいいなりになっている人間の方が多いのではないだろうか、という強いメッセージを投げつけられます。
その通りかもしれません。はっとさせられます。

ロックンロールの精神が文明を開花させていく

知的反逆

という表現もされてますが、今に甘んじることなく、懐疑的でいることが進化をもたらすと説いています。過去の哲学においても天動説から地動説に変わった時も。天動説に対するロックンロールの精神が地動説を導いたという論法です。面白い。

おまけ

マツダの美意識

マツダがかっこよくなって久しいです。鼓動デザインコンセプトを打ち出した結果です。本書では、その鼓動デザインの確率までに1年を要したという話が書かれています。もちろん、skyactiveというマツダならではでの技術も後押ししていることは間違いありません。しかしこれまでは、こだわりはあるものの国内中堅メーカーだったマツダが今胸を張った販売価格で戦っています。

車種 初代価格帯(万) 現在価格帯(万) 価格上昇度合
デミオ 103~166 140~226 37~60
アテンザ 194~255 278~400 84~145
ロードスター 183~233 249~320 66~87

アテンザではなんと最大145万も販売価格を値上げしています。これはメルセデスのCクラス、トヨタのクラウンと対等に戦う金額なんです。本書ではこれを牽引するのは美意識、アートにしっかり注力してきた結果だと述べています。

コンシューマー向けではとくに、この美意識を形にすることが大事なのかもしれませんね。