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IT業界のマネジメントという椅子に座っていると、日々「効率」という名のモンスターと戦っているような気分になります。 転送速度、給電能力、最新規格。 数字がすべてを支配するデスクの上で、ふと自分の指先を見たとき、あまりの「無機質さ」に少しだけ嫌気がさすことはありませんか?
そんな中、ネットの海を回遊していて、思わず指が止まった「気になる商品」があります。
フランスのブランド「LEXON(レクソン)」が放つ、エンドウ豆のようなUSBハブ「PEAS HUB 2」です。
スペック表を眺めれば、今の時代に「USB 2.0」という、あえて時代に逆行するような仕様。 でも、この愛らしいフォルムを見せつけられると、理屈なんてどこかへ飛んでいってしまいます。
イタリアの感性が描く、4つの「粒」の造形美
このプロダクトのデザインを手掛けたのは、イタリアのデザイナー、バレンティーナ&シモーネ・スパルヴィエーリ。 彼らの手にかかると、冷たいはずの周辺機器が、これほどまでに有機的な表情を持つのかと驚かされます。
PEAS(エンドウ豆)という名が示す通り、4つの柔らかな粒が連なる姿は、ガジェットというよりは上質なシリコンオブジェ。 漆黒のThinkpadの横に、この柔らかな曲線が転がっている様子を想像してみてください。 それだけで、張り詰めた仕事場の空気が、ふっと解(ほど)けるような気がしませんか?
爆速の転送速度は、本当に24時間必要か?
正直なところ、動画編集や大容量データのバックアップには、このハブは力不足でしょう。 でも、デスクで行うすべての作業に「爆速」は必要でしょうか。
マウスのレシーバー、Web会議用のマイク、あるいはスマホの充電。 こうした「低速でも困らない、でも常に繋いでおきたいもの」の拠点として割り切る。 そう決めた瞬間、このUSB 2.0という仕様すら、スペック競争から降りた「大人の余白」のように思えてくるから不思議です。
graph LR
PC[ノートPC] --- HUB((PEAS HUB 2))
subgraph 拠点 [低速・常時接続の拠点]
direction TB
A1[USB-A: マウス]
A2[USB-A: キーボード]
C1[USB-C: スマホ]
C2[USB-C: デスクライト]
end
HUB --- A1
HUB --- A2
HUB --- C1
HUB --- C2
style HUB fill:#e1f5fe,stroke:#01579b
PC本体の貴重なThunderboltポートを高速通信のために空けておき、周辺の雑多な接続はこの「豆」に任せる。 もちろん、バスパワー(PCからの給電)なので、あまり消費電力の大きなものを繋ぐと機嫌を損ねるかもしれませんが、そこはそれ。 可愛げの一部として、のんびり付き合っていきたいと思っています。
ラバー素材がもたらす「置きたい形」への期待
私がこのハブの画像を見て一番に惹かれたのは、その「しなやかさ」です。 一般的なアルミ製のハブって、ケーブルの反発力が強くて、変な方向に浮いてしまったりしませんか? あれ、地味にストレスなんですよね。
しかし、このPEAS HUB 2は外装に柔軟なラバー素材を採用しているようです。 デスクの状況に合わせて、くねくねと「自分が置きたい形」で収まってくれそうな予感がします。
かつてロードバイクに乗っていた頃、機能と曲線が融合したパーツに惚れ惚れしたものですが、このハブにもそれに近い「機能的な遊び心」を感じるのです。
40代のデスクに、一滴の「ハズし」を
46歳になり、ビンテージカーやキャンプガジェットを愛でるようになって思うのは、「正解」よりも「心地よさ」を優先する贅沢さです。
ベトナム出張の味気ないホテルのデスク。 あるいは、週末にドラムのスティックバッグからこれを取り出す瞬間。 そんなシーンで、自分を少しだけ上機嫌にしてくれるのは、最新のベンチマーク結果ではなく、こうした「情緒的なデザイン」だったりします。
最後に:迷いさえ、このプロダクトがくれた「余白」
今この原稿を書きながら、私の視線はダークグレーとカーキの間を行ったり来たりしています。 アルミの塊のようなThinkpadにはダークグレーが似合いそうですが、あえてカーキを選んで、デスクに「野遊びの感覚」を持ち込むのも悪くない。 そんな「どっちにしようかな」という迷いさえ、このプロダクトがくれた豊かな時間なのかもしれません。
あなたがこのハブを置くなら、デスクの右側ですか?それとも左側ですか? そんな想像をするだけで、いつもの作業環境が少しだけ違って見えてくるはずです。




