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ギターやベースを弾く人なら、一度は経験があるはずです。 「さあ練習しよう」と思った瞬間に、お気に入りのピックが見当たらないあの感覚。
デスクの隅、アンプの上、あるいはソファの隙間。 なぜかピックというやつは、必要な時に限って神隠しにあったかのように姿を消します。
「まあ、そのへんにあるやつでいいか」と妥協して、結局しっくりこないまま練習を終える。 これって、地味にモチベーションを削られる問題だと思いませんか?
僕もホームスタジオで作業をしていると、ピックの置き場所には常に頭を悩ませてきました。 IT業界で効率化を追求しつつ、25年以上楽器に触れてきた身としては、この「探す時間」という名のロスをどうにか排除したいと考えています。
そんな視点で見つけたのが、D'Addario(ダダリオ)の「Pick Holder 360 / PW-PH360-01」です。
今回は、この一風変わった「回転式」ホルダーが、僕ら楽器弾きのデスク環境をどう変えてくれるのか。 機材好きの視点でその実力を分析してみたいと思います。
そもそも、なぜピックは散らかるのか。アクション数の罠
答えはシンプルです。「定位置」が決まっていないからです。
よくあるピックケースは、缶タイプだったり革のポーチだったりしますよね。 でも、あれらは「保管」には適していますが、演奏中に別のピックへ持ち替える際、蓋を開ける・探すという「2から3アクション」が必要になります。 この数秒の手間が面倒で、結局出しっぱなしにしてしまうのが、散らかる真因ではないでしょうか。
そこで注目したいのが、この「Pick Holder 360」の設計思想です。
360度回転する、ボールベアリングの誘惑
この製品の最大の特徴は、なんといってもその「回転機構」にあります。 ただ回るだけじゃありません。内部に「ボールベアリング」を搭載しているんです。
普段からガジェットに触れている人間として言わせてもらうと、この「ベアリング」という言葉には抗いがたい魅力があります。 スムーズな回転、指先から伝わるメカニカルな質感。 単なる収納道具に、わざわざ精密なベアリングを組み込むあたりにダダリオのこだわりを感じます。
二段構えの収納システムがもたらす合理性
このホルダーが具体的にどういう仕組みなのか、構造を整理してみましょう。
graph LR
A[Pick<br>Holder<br>360] --> B(上段<br>回転ステージ)
A --> C(下段<br>多機能ベース)
B --> B1[12枚の<br>一軍を<br>飾る]
B --> B2[ベアリングで<br>瞬時に選択]
C --> C1[使用時<br>重心を下げる<br>スタンド]
C --> C2[内部<br>控えの<br>バルク収納]
C --> C3[未使用時<br>防塵用の蓋]
B1 --> D{アクセス性<br>の最小化}
C2 --> D
D --> E[演奏に没頭<br>できる環境]
上段は「一軍」の12枚を飾るステージ、下段の透明ケースは「控え」をストックする楽屋。 この使い分けが、デスク上の散らかりを根本から解決してくれそうです。
特に、透明な蓋のおかげで、スタンドとして使用している最中も、底に沈んでいる予備ピックの残量がひと目で把握できるのは、優れた設計です。 また、オープンなピック立ては埃が溜まりやすいのが難点ですが、未使用時に透明な蓋を被せて「防塵モード」に切り替えられる点は、機材を大切に扱う層にとって納得感が高いポイントでしょう。
指先に馴染む「選ぶ」プロセスを考察する
このホルダーには、最大12枚のピックを個別に差し込めます。 メーカーの仕様によれば、推奨厚さは2.0mmまでとなっています。 標準的なティアドロップから、少し厚めのジャズタイプまで幅広く対応してくれそうです。
注意点 昨今、テクニカル系のギタリストに愛用者が多い3mm厚以上の極厚ピックや、素材自体に厚みがある特殊なピックを使用している場合は、スロットに収まらない可能性があるため注意が必要です。
12枚が円状に並んでいる姿は、まるでショップのディスプレイのようです。 人差し指を中央のハブに置いて、親指と中指でつまむように取り出す。 そんな「選ぶ楽しさ」を想定した配置ではないでしょうか。
演奏の合間、次のフレーズを考えている時に、無意識にピックをクルクルと回して選ぶ。 そんな、道具を扱う手触りの良さも、この製品の隠れた魅力かもしれません。
どのようなプレイヤーにマッチするか
機材マニアとしての視点で分析すると、以下のような方に適していると考えられます。
- マルチインストゥルメンタリスト(多楽器奏者)
- ベース、ギター、アコギなど、厚みの異なるピックを12個のスロットに「楽器順」に並べる運用。
- 宅録環境を整えたい方
- PCデスク周りは機材で溢れがち。定位置が決まるだけで、作業効率は向上します。
- 質感にこだわる層
- 演奏には直接関係ない部分へのこだわりが、デスクに向かうモチベーションを刺激します。
まとめ:環境を整えるという投資
ピック1枚は小さな道具ですが、それを選ぶプロセスや保管する環境を整えることは、音楽に向き合う姿勢を整えることにも繋がります。
「Pick Holder 360」は、僕らの音楽生活にある「小さな不便」を、ダダリオらしい技術で解決しようとした、一つの解です。
デスクの上にこれが鎮座している様子を想像してみてください。 それだけで、少しだけ自分のスタジオが整理され、機能美が増したような気分になれる。 「次はどのピックを、どの位置に配置しようか」 そんな悩みが、今よりずっと前向きなものになりそうです。
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